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顧客を味方につける  
 


 

 

 

味方になってくれる顧客をつくるセールスやマーケティングプラクティスは非常に優れたものである。そうした顧客は製品の良さを進んで発見し、ますます製品にロイヤリティを感じてくれるし、口コミで他人を巻き込んでくれるからだ。

例えば、製品の使い方についてアイデアを募集する懸賞つきキャンペーンがあるが、その狙いは顧客がその製品について色々好意的にイメージを膨らませるうちに本当にその製品を好きになってしまう、という効果である。

心理学的に見ると、人は自分がコミットしたことに対し、一貫した態度をとりたいという欲求がある。そのため、顧客自身に製品の良さを口に出せば、それを本人自ら裏切りたくないという欲求が生じ、自分自身を納得させようとする。この結果、自ら肯定した製品に対する好感度が増す。更にそれを他人に薦めるという行為により、責任感と相乗して一層発言の一貫性を守る動機が強くなる。そうしたことで、自分自身を再説得するというような効果が出てくるわけだ。

このような効果は一時期のアムウェイブームでも観察された。アムウェイでは知人の勧誘を促す販売方式をとったが、これにより、販促者は自らも熱心なファンとして製品購入を続け、結果としてその輪が急速に広がって行ったのである。

もちろん、この心理を用いたプラクティスを構築するに当たっては商品やブランドのイメージとマッチする顧客を対象としないと逆効果になる可能性もある。年配人をイメージした製品に一時的に若者が飛びつくことでブランドの高級イメージがうすれたり、反対のパターンで熱心な中高年の客がついて若さをイメージとするブランドがそこをアピールしきれないこともありうる。

優れた例としては、ベビー用品メーカーがホームページに実際に使用しているママの声を載せている。これだと、顧客ターゲットにほぼブレがないため、読む人にとっては等身大の声を聞いて安心して購入できるし、投稿した人たちも更に多くの魅力を発見して引き続き熱心な購入者兼伝道者となってくれる。更に、企業にとってはセグメンテーションや商品特性の狙いが正しかったのかを確認するよい機会となる。