HOMEに戻る

掲載内容一覧

 

Marketing concept  ブランドについて考える CACAO TOWN
 


 

 

 

マーケティングにおいてブランドは最大のテーマです。ビジネスの最終目的はブランドを作り上げることだと主張する人さえいます。そんなわけで、今日では誰もがブランド価値の向上を掲げるのですが、ここで改めて一旦ブランドの意味について考えて見ましょう。原点に返ることにより新たな構想が沸いて来ることはよくあるものです。

高級ブランドに期待されているのは自己演出

ブランドの存在意義が心理的なところに存在するのはまず疑いのないところでしょう。仮に同じ物が異なるブランド名で売られていても、その価値が大きく異なるケースもよく見られます(OEM製品などに多い)。ブランドがもたらす効用を、心理学的にみると、次の相反する意識がからみあっていると指摘されています。

@差別化願望
A同一化願望

差別化願望とは、ブランドを持つことで、自分が他人と異なる、特に良い意味で異なる存在になりたいという気持ちです。一方、同一化願望とは、自分が属する集団と同調したいという気持ちです。このような相反する気持ちがミックスして人はブランドを選ぶというのです。それは一体どういうことでしょうか。

ブランドとは相対的なものです。つまり、他人との関係を抜きにして存在できません。例えば無人島に漂着したらブランド品を持つ喜びはほとんどゼロになることでしょう。誰も見てくれないからです。従って誰かに見られて生ずる「何か」がブランドの価値ということになります。

その何かが、例えば「敬意」であればどうでしょう。人はあまりにも異質なもの、理解できないものに対しては敬意を持ちません。反対にあまり凡庸なものでももちろん敬意は生じません。要するに、人は理解できる範囲の、つまり一定の同類意識の中で優れたものに敬意を持つわけです。そうで考えれば上記の願望が両方含まれている意味がよく理解できます。ただし日本語で「敬意」と言うとややかしこまったフォーマルな語感が出てしまいますので、例えば英語のRESPECTというややカジュアルな言葉のほうがしっくりくるかもしれません。いずれにせよ、高級ブランドと呼ばれるものであれば、それはこのような願望を満たすことが求められているのです。

日常品のブランドに期待されているのは約束

とはいうものの、全ての商品が同じようにブランド価値を高められるわけではありません。例えば牛乳や鉛筆であればカバンほどブランド間で値段の差はつきません。その理由は他人の目が届かないか、あるいは届いてもあまり意識の対象にならないからです。

しかしこうした商品でもブランドは大切です。何故なら固定客がつき、収益を安定させ、また同ブランドをつけた関連商品の売上げを容易にするなどの経済効果が高いからです。そこで、こうした高級品でない品物のブランドについて考えて見ましょう。

ブランドは上で述べた他に、いくつかの実利的効果を持つと言われています。例えばブランド品は一般的に品質が良いため、面倒な比較選択の手間が省け、かつ買った後の後悔も少ないというメリットがあります。また、単に機能を満たした製品では不満はないが、満足感は生まれません。その点、ブランド商品はデザインなど若干のプラスアルファがあり、同等のものでも満足感が違うという点も見逃せません。

結局、日常品のブランドはこのような安心感と、よい暮らしを実感させるためのちょっとした贅沢という満足感を提供しているのです。従って、消費者に対する「約束」がこうした商品におけるブランドの機能ということになります。