ビジネスアイデアの種 - 喫茶店  
 


 

 

 

*******************************************
ポイント
■ 「時間の質」を提案してニーズを掘り起こす
■ 「驚き」を提供して差別化を
*******************************************

今回は喫茶店ビジネスについて考えて見ましょう。

まず現状ですが、この業界は新規参入が多いのが特徴です。スターバクスやタリーズなどのいわゆるスペシャリティコーヒーのフランチャイズが伸びを見せている一方、個性豊かな個人経営のカフェもどんどん立ち上がっています。街を歩いていて手頃なカフェを発見するのに骨が折れることはまずなくなりました。

しかし、カフェカルチャーの定着の割にマーケットサイズが大きくならず、収益性は決して良いものではありません。大手チェーンなどでも既存店の売上げは毎年減少しているのが現実です。それはこのビジネスが参入障壁が比較的低いため、過当競争が起きているのです。考えてみれば、タリーズなどのスペシャリティコーヒーと言っても300円程度のものです。昔の喫茶店では一杯350−450円は当たり前でしたから、業界としては確実にデフレ傾向にあったと言えるでしょう。

このような業界で収益を上げていくには消費者ニーズの原点に立ち返ることが必要でしょう。例えば、「コーヒーの味わいを求める」というのはどうでしょうか。これは一見根源的ニーズと考えたくなりますが、実際はそれほど多くの人にアピールしないため、個人経営の店が関心の高い人に訴えかけてリピーターを確保するのに適しています。

よりフランチャイズにふさわしいニーズを考えた場合、最も重要なのは「時間の品質」です。いかに快適で付加価値の高い時間を過ごせるかが喫茶店の本質となります。味や価格というのはそのコンセプトを支援するツールになります。

低価格のコーヒーショップは大概画一的です。規模の経済によってコストを抑えようとしているためです。また、サービスの品質を均一にすることが気軽に安心して利用できるきっかけと考えているようです。しかし、こうした店は今後ますます苦戦していくでしょう。入る前から中の状況が想像できてしまうからです。これだけ多くのカフェができれば、お客さんはわざわざ退屈な店に行かないのではないでしょうか。

そこで、フランチャイズと言えども、「新鮮さ」を考慮してみたらどうでしょうか。ちょっとした発見や驚きが効果的なのです。新製品の投入は一つの方法です。ただし商品サイクルを早めるのではお客さんの不感症を加速するだけです。そこで、新製品の開発秘話などお客さんが発見した気分になるガイドをつけるなどしたらよいでしょう。

また、地域性をあえて反映する方法も考えられます。その地域の特産を用いた商品の提供、その地域に因んだ人物とのコラボレーションなどを行って、同じフランチャイズなのに異なる経験ができるような店づくりを考えていくのです。その地域の芸術家の作品を展示販売するようなこともイベント性を上げ、利用する楽しみを高めることになるでしょう。